LET ME BE
THE ONE
冷んやりとする夜更けに、花畑で眠り続けるあなたに逢いに来ました。暖かな月の光に包まれ、目覚めるときを待っているあなたは、とても安らかに思えます。本当は私のほうが、あなたの目覚めるときを待っているかもしれない。
ねぇ、転生をしたあなたは、覚えていてくれるかしら? 思い出してくれるかしら? 長くて,辛かったけれど、ともに笑い、戦った日々のことを・・・。
私たちの旅路は、あなたが自らの手で幕を引くことで終焉を迎えた。旅の日々はすでに遠くなってしまったけれど、あなたと過ごした日々だけは,時の流れとは別の場所で,今もまぶしい光を輝かせているのよ。鮮やかによみがえる日々は、私に胸が張り裂けそうな痛みを齎すけど、それでも,思い出さずに入られない。
宇宙を救う重圧に押しつぶされそうになったときも、あなたの眼差しが、私を救ってくれた。あなたはいつも見守ってくれていた。ぶっきらぼうで、やさしい眼差しを私にくれた。
私は、あなたを倒そうとしていたのに、あなたは最後まで、私を助けてくれた。
あなたは、いつも笑っていてくれた。私を励ますように、力づけるように、暖かく、誰よりもやさしく。あなたは私の翼の下に吹く風だった。だから,私は,誰よりも高く飛べた。
・・・・・・。ごめんね・・・。あなたの心を少しも理解できなくて。あなたは、からりと笑ってはいても、心に絶望の空洞があったことを、気づいてあげられなかった。今思い出せば、あなたの眼差しには、いつもどこか憂いがあった。無邪気な常夏の風が吹いているというのに、仲間があなたをうれしそうに呼びかけているというのに・・・。思案に疲れ果てた虚脱の色が、あなたにはあった。答えを探しつづけて、結局は答えなぞ最初からなかったことを悟った哀しみが、あなたにはあった・・・。
ごめんね・・・。私は、自分のことばかりで気づいてあげられなかった・・・。
あなたの心の「光と影」をちゃんと理解してあげられなかった・・・。
あなたの「光と影」について考える。あなたには、「最も輝ける光と、決して癒されない影」があった。
ねぇ、人はきっと、あなたの「アリオスが光」の部分で、「レヴィアスは影」の部分だと言うでしょう。私も最初はそう思っていたけれど、最近気がついたの。そうじゃないことに。
「アリオス」は、もともとは、私たちの瞳に映った創られた影だった。そう思うと、本当は、「レヴィアス・ラグナ・アルヴィース」が、光だったかもしれない。だけど、悲しいことに、、私たちは、影の形はわかっても、光の存在がまぶしすぎて、しばしば見過ごしてしまう・・・。
不思議ね、そう考えるようになって、私は、ようやくあなたを理解できた気がするの・・・。
「最も輝ける光と、決して癒されることのない影」
今度こそ、それがひとつになり、安らぎが訪れますように。
だから今度は、私があなたの影になる。あなたがの影となって、あなたを支えてあげる。
だから今度は、私があなたの光になる。あなたを精一杯照らしてあげる。
Let me be the one.あなたの影になりたいから。今度こそ、ずっといっしょにいたいから。
有難う・・・。私の宇宙に再び生まれてくれて・・・。
「アリオス・・・、大好き・・・」
眠りつづけるあなたに、小声でつぶやいてみる。切なく、しんみりとした気分になる。
ねぇ、アリオス、早く私の前に姿を見せてね・・・。私だけのあなたに、語りたい、長く、切ない物語があるから。
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コメント
すみません、へぼすぎる文章で、もう反省(平謝り)!女王コレットのモノローグで、アリオスの「光と影」についての創作だったんですが、うまくいきませんでした。ごめんなさい。ここでとても素敵な言葉をお届けします。へぼ文章を読んだ後の清涼剤にしてください。グロリア・スタイネムが言った、マリリン・モンローについての言葉を、アリオスに変えて引用します。「あなたがアリオスのことを読んだり考えたりするとき、レヴィアスのことを思い出してください」